トビウオの特徴は、胸びれや腹びれが極端に大きいことと、尾びれの下半分が上半分より長くなっていることです。トビウオの飛行は、マグロなどの大型魚から身を守る自己防衛手段だといわれますが、その飛行距離は100メートルから300メートルにもおよび、風に乗って空中でターンすることもあります。山口県では、毎年八十八夜を過ぎたころから、空中を飛ぶトビウオの姿が見られるようになります。トビウオは、山陰から九州にかけては「アゴ」と呼ばれ、山口県では「角アゴ」と呼ばれる体長22〜28センチの大型のものと、「丸アゴ」と呼ばれる体長18〜21センチの小型のものが見られます。正式な呼び方である標準和名は、角アゴが「ツクシトビウオ」、丸アゴが「ホソトビウオ」ですが、大型の角アゴの方が値段も高くなっています。

大きな目を見て、真っ黒なものを選びましょう。体では背の青味が濃く鮮やかなものがよいとされています。

鮮度がよければ、ぜひ刺し身を楽しみたい魚です。淡白な味なので和風の味付けに向いています。しょう油と酒に漬けて、片栗粉をまぶし、油で揚げると風味が増しおいしく食べられます。全体に小骨が多いので、骨切りしてから調理をすることが調理のポイントです。ミンチにして「吸い物の身」にするほか、練り物のかまぼこは山陰地方の名物になっています。

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