イサキ イサキは、幼魚のうちは3本ほどの縦縞がありますが、成魚になると縦縞は消え、褐色や青、黄色などが微妙に入り交じった縞ができ高級感を漂わせます。姿も形もよく、しかも味がよいイサキは、初夏の産卵直前には岸近くに寄ってきます。つまり、5月から8月ごろにかけて獲れるものは形もよく、脂がのっておいしくなるのです。その味の良さは、タイにも劣らないとされる高級魚で、刺し身が好まれます。背ビレのトゲが鶏のトサカに似ていることから「鶏魚」の字が当てられました。東シナ海や南シナ海、朝鮮半島南部、本州中部以南の沿岸で海藻の多い岩礁域に多く生息し、体長は20センチぐらいが多いのですが、大きなものでは約40センチぐらいにまで成長するものもあります。

「イサキの生き腐れ」といわれるほど、イサキの目はどんなに新鮮でも曇って見えます。目よりもえらの色、体のツヤや張り具合で鮮度を確かめます。

イサキは、刺し身で食べるのが最もおいしいとされています。そのほかでは、3枚におろしたものをムニエルや塩焼き、オーブン焼き、蒸し物などにします。唐揚げにしたイサキに、トマト、ニンニク、ナスなどの野菜をオリーブで炒めたラタトゥーユという南フランスのトマトソースをかけると、実においしくなります。また、イサキの肉質は軟らかいのですが、骨が固く、突き刺さりやすいので、幼児やお年寄りが食べるときには注意が必要です。

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