BCP(事業継続計画)

山口県では大手企業を中心に国内でも普及が進んできたBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)に着目し、県内の中小企業への普及、啓発を進めるとともに、企業個々の事業継続への活動支援に取り組むこととなりました。

BCP (Business Continuity Plan : 事業継続計画)とは

企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。

中小企業BCPモデル

中小企業のBCP(事業継続計画)の策定を促進するため、業種別のBCPモデルを策定しました。

  • 5業種(製造業、建設業、卸・小売業、運輸業、情報サービス業)の業種別モデル
  • 山口県の地域特性(瀬戸内・日本海・内陸等のエリア、想定される自然災害環境)を踏まえた内容

BCPはなぜ必要か

災害時、お客さまや従業員の安全を守ることが第一ですが、会社を守るためにBCP(Business Continuity Plan : 事業継続計画)が必要です。

お客さまや従業員の安全を守りたい

災害時、お客さまや従業員の安全を守ることが第一です。あなたの会社の施設は耐震性がありますか、津波や洪水のおそれはないですか、火災時の避難経路は確保できていますか。

デパートが損壊、あわや大量の死傷者が

阪神・淡路大震災(1995年)、早朝であったため、お客さまや従業員の死傷は免れた。もし営業時間中に発生していたら…。

会社の事業を守りたい

災害に遭っても、なるべく事業を止めずに、いかに早く事業を復旧するかが重要です。災害時、あなたの会社の施設がどうなるか想像できますか、事業を復旧する手順が思い浮かびますか。

機械転倒するも、1週間で製造再開

新潟県中越沖地震(2007年)、取引先から多数の技術者が応援に駆け付け、早期復旧を果たした。

工場が冠水、機械が使用不能に

新潟・福島豪雨(2004年)、工作機械が水に浸かり使用不能に。復旧に約1ヶ月を要した。基礎上げしていれば…。

顧客等取引先の信用を守りたい

災害に遭っても、顧客等との取引を維持・回復し売上を確保する。顧客等と日頃どのような話合いをしておけばよいでしょうか、いつまでに事業を復旧すれば取引は大丈夫でしょうか。

スーパー、駐車場で営業

新潟県中越地震(2004年)、店舗が損傷し駐車場にテントを張って営業。地域住民から喜ばれた。

従業員の雇用を守りたい

災害に遭っても従業員を解雇しないことは、経営者にとって大きな使命です。

地震災害により大量解雇へ

新潟県中越地震(2004年)、工場の復旧が5ヶ月後となり、売上が大きく減少、従業員や派遣社員等の約1/3を解雇することに。

BCPを策定することのメリット

中小企業がBCPを策定すると、災害に強くなるだけでなく、日頃の事業においてもメリットがあります。

災害に強い企業になる

BCPは、従業員の安全を守り、中核事業を守り、顧客の信用を守るためのものです。BCPの策定によって、企業が災害を生き抜く術を手に入れることができます。

日頃から顧客等取引先の信用が高まる

BCP策定企業は、しっかりした企業と認識され、顧客等取引先からの信用が高まります。大企業の中には取引先に対してBCPの策定を要請するところもあります。

従業員や協力会社等との連帯が強まる

BCPは、従業員や協力会社等と一緒に取り組むこととなります。企業を守る経営者の姿勢を示すことで、従業員の安心感を生み、協力会社等との関係を強化することにつながります。

優遇金利で融資が受けられる

BCP策定企業が防災対策を進める際の費用について、優遇金利で融資を受けることができます。政府系中小企業金融機関や一部の民間金融機関で取り扱っています。

中長期の経営戦略を練る機会になる

BCPの策定は、優先すべき中核事業を絞り込んだり、経営資源の弱点を抽出したり、顧客や協力会社等との関係を再構築することとなり、経営戦略の立案そのものと言えます。

謝辞

「山口県中小企業BCPモデル」を参考にされ、そしてBCP作成や運用につながることで、県下の中小企業が災害や突発の事故等に強い企業体質構築と事業継続(永続)を目指すための経営戦略構築の一助になれば幸甚です。

「山口県中小企業BCPモデル」の策定に当たり、企業情報の提供等格別のご協力を賜りました企業の関係者の皆様に厚くお礼を申し上げます。